【自然数】ものを数えるのに役に立つ数
今回は「自然数」についてのコラムです。
例えば、学校では出席番号があります。
1,2,3…と数えるときに使われる数が「自然数」です。
このようにものを数えることから「自然」に生まれたと考えられる数なので、
「自然数」といいます。
英語ではそのまま、「Natural Number」(ナチュラル ナンバー)といいます。
自然数のはじまり
人間が原始的な生活をしていたとき、狩り、農業、物々交換などの行動が中心でした。
この時は、ものを数える自然数だけで、特に不便はありませんでした。
しかし、人が集まり文明が発達するにつれ、物や土地を分けたり、お金の貸し借りを計算するようになると、自然数だけでは非常に不便になってきました。
そこで分数(=有理数)や負の数などが生まれ、これらの計算ができるようになりました。
このように数の範囲が広がっていくことを数の拡張といいます。
数が拡張されるにつれ、高度な計算ができるようになり、人間の生活も豊かにより、発展していったということができるでしょう。
神の創った数
19世紀の数学者クロネッカーやカントールは自然数のことを「神の創った数」と呼びました。
自然数以外の数(負の数、有理数・無理数→実数、虚数)は人間がつくり出した数として、自然数を特別な数として区別しています。
※有理数…分数 無理数…\(\sqrt{2}\)など、実数…有理数+無理数 です。ざっくり説明。
高校では1,2,…を十分に大きくすると、無限大(∞)に近づくということを学習しますが、
デオルグ・カントールは、無限大(∞)の概念を新しく定義した天才数学者です。
彼によると、自然数と偶数は同等の無限大、実数はより大きな無限大と結論付けられています。
自然数について、さらに深く研究されています!
ものを数えるのは人間だけ?
経済学者のアダム・スミスは「数は人間精神のつくり出した、もっとも抽象的な観念である」といいましたが、人間以外の動物は数を認識できるのでしょうか?
例えば鳥は数を認識できているのかもしれません。
ホトトギスはウグイスの巣に、自分の卵を入れて、代わりにウグイスに卵を温めさせます。
このとき、自分の卵と同じ数のウグイスの卵を除けておくそうです。
その他、イルカやサルにもおおよそ4くらいまでなら認識できるそうです。
数の認識が可能なのは、どうやら人間だけではないようですね。
まとめ
自然数について簡単にまとめてみました。
カントールの理論は高校で学習する集合論を用いて説明されます。
(対角線論法といいます)また機会があれば記事にしてみようと思います。
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