突然ですが1秒の長さは何をもとに決められたかご存じですか?
「1秒は1秒じゃん」「そう決まってるんだよ」
そんな言葉が返ってきそうですが、1秒当たりの時間の決め方にも理屈あり。
ちょっとした雑学に、暇つぶしに、コーヒーブレイクに、ちょっとだけお話させてください。
日時計
なんともシュールな画像ですが、紀元前4000~3000年ごろの古代エジプトの1コマ。
地上にまっすぐに棒を立てて、太陽の光が当たってできる影の長さから、おおよその時間を計算しました(すごい!)
世界最古の時計、日時計の発見です。
エジプト人はさらにこの棒を進化させ、石の塔(オベリスク)を立てて、時刻を把握していたようです。
オベリスクはやがて世界各地で建てられたようです。
塔に時間を教えてくれる役割があったとは!
しかし、曇りの日や夜になるとあまり役に立たないというデメリットもありました。
その後、このデメリットを改善した水時計というものも誕生しました。
1日=8万6400秒で計算
やがて、人類は太陽の動きから1日の長さを決めました。
- 1日=24時間
- 1時間=60分
- 1分=60秒
から1日=24時間×60分×60秒=86400秒。
太陽が真南までのぼり、翌日に真南にのぼるまでの時間を1日の長さとして、
「観測された1日の長さの 1/86400 を1秒」として決めました。
公転周期より計算
さらに科学が発展してくると、地球の自転の速さが一定でないことが分かりました。
速さが変化すれば、1日の長さ、秒の長さも変わります。
そこで今度は、地球が太陽の周り1周する1年の長さから「秒」を決めました。
(1日で計測するのでなく、1年で計算したという事ですね!)
公転周期は、1年=3155万6925.9747秒です。
このことから「1秒=1年の1/3155万6925.9747」として決めました。
小学校で学習するレベルで計算ができますね。
原子時計
人類はさらに正確に1秒を定めるために、物質の構成要素である「原子」に着目しました。原子はそれぞれ周波数をもち、波の形で表すことができます。
波は一定の上下運動の繰り返しです。
周期に誤差がないので、1秒1秒…と、時間をカウントしていくことに適しているのではと考えたわけです。
そして、原子周波数の1波長を「秒」の定義としました。
現在は「セシウム133」を使った原子時計が使われています。
原子時計は1~10万年に1秒しかずれない精度があります。
すごいですね(^^)
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