【素数】暗号の技術にも使われている特別な数字

中学コラム

【素数】暗号の技術にも使われている特別な数字

素数(そすう)という言葉を知っていますか?

数学ではよく出てくる数で、実生活にも関係している特別な数です。

今回は素数についてのコラムです。

素数の例

(例1)3

素数かどうかを確認するためには、3の約数を考えてみましょう。

1から3までわり算していけばよかったですね。

3÷=3あまり0…〇 割り切れる

3÷=1あまり1…× 割り切れない

3÷=1あまり0…〇 割り切れる

(答)1,3

このように「1と自分自身(=3)」を約数にもつものを、素数(そすう)といいます。

このように足が2本だけ出ているイメージですね。素数は約数は2個だけ持ちます

素数:約数が1と自分自身でしか割り切れない数(ただし2以上とする)

(例2)その他の素数

2,3,5,7,11,13,17,19,…

1は含まない(2からスタートする)ので注意しましょう。(後述)

素因数分解

素数に関する次の法則を見てみましょう。

「2以上のすべての自然数は(1,2,3,…)は、素数のかけ算の形で表すことができる」

(例1)12

12は素数2と3を用いて、2×2×3と表すことができます。

(中学校以上では\(12=2^{2}×3\)とも表します)

このことを、素因数分解といいます。

確かに素数の積の形に分解されていますね。

(例2)1は素数に含めない→素因数分解の一意性

先ほど1は素数に含まないと書きました。

これは1を入れてしまうと、

\(12=1×2^{2}×3\)でも

\(12=1×1×2^{2}×3\)でもOKとなり、12の素因数分解が1つに定まらないためです。

このことを素因数分解の一意性素因数分解は一通りに定まる)といいます。

素数が使われている例

皆さんが普段使われているインターネットショッピングでは、暗号技術に素数の理論が使われています。

(例)RSA暗号

2つの素数のかけ算を行った後、暗号化を行う。

逆に暗号化されたデータを解読するためには、もとの2つの素数が必要になる。

例えば素数の271×269を行った後、暗号化を行う。

(271×269=72899)

かけ算は簡単だが、逆の72899素因数分解はなかなか大変な作業です。

5桁なら私たちでも何とか解読できるかもしれませんが、

もしこれが何百万桁の素数なら…。

コンピュータでもなかなか簡単には計算することができません。

このようにネットショッピングにも素数が使われています。

まとめ

今回は素数についてのコラムでした。

中学校で習う素因数分解も、実はネットショッピングの暗号理論で使われていたとは驚きですね。

素数は2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,…

のように現れる数に一定の決まりがなく、並びが非常にランダムですね。

現在も素数の現れる法則を見つけることができていません。

素数についてはまた改めてコラムを書いていきたいと思います。

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